「過去問分析表」の使い方について(2)

 大手学習塾では、学校別に「過去問分析表」を作成し、生徒に提供しているようです。また、市販の学校別過去問集にも同様のものが掲載されています。それらと弊社作成の「過去問分析表」との違いについて書いてみます。
 ただし、最初にお断りしておきますが、私の手元には大手学習塾の作成した「過去問分析表」はありません。以前、生徒の持っているものを見たことがあり、その記憶をもとに書きますので、誤りがあればご指摘ください(訂正します)。

@ 同じ表記でも、それに含まれるものがちがう。
 たとえば、A塾の「過去問分析表」で『P校では「数の性質」が頻出』と書かれていても、弊社ではP校の頻出問題対策プリントには「数の性質」を含めていないというケースがあります。これは、A塾では「数の性質」の中に、数列、演算記号、集合などに関する問題を入れているのに対して、弊社ではそれらは独立したテーマとして扱っているといった場合があるからです。

A 『出題頻度』を大問数でかぞえるか、小問数でかぞえるか。
 あるテーマの出題数を大問数でかぞえるか、それとも、小問数でかぞえるかによっても『頻度』の表し方がちがってきます。他社のカウント方法は分かりませんが、弊社では基本的には大問数でかぞえています。ただし、大問の中に複数のテーマの問題を含んでいる場合、たとえば、問5の(1)は過不足算を使って解く問題、(2)はつるかめ算を使って解く問題といった場合には「過去問分析表」にはそれを明示しています。

B 解法の違いによる問題の分類方法
 たとえば、ある問題をその解法によって消去算の問題に分類するか、あるいは、差集め算の問題に分類するかによって、どの領域の問題に分類するかが違ってきます(両方の領域の問題としてカウントするケースもあるかもしれません)。
 弊社では、分析者(代表)が採用している解法に基づいて分類していますが、他社については不明です。

C 分析、分類の根拠は?
 A塾の「過去問分析表」で『P校では「数の性質」が頻出』と書かれていても、具体的にどの問題とどの問題を「数の性質」に分類しているのかといったデータは示されていないでしょう。それが、弊社の「過去問分析表」との最大の違いです。弊社の「過去問分析表」には各年度の入試問題の1問ずつにテーマとその内容を書いてありますので、どの問題を「数の性質」に分類しているのかということがはっきりと見て取れます。

D 信頼度は?
 いわゆる特殊算で出題頻度の最も高いものは『濃度算』です。いろいろな特殊算を独立して分類している「過去問分析表」を作成しているB社の資料には『濃度算』が独立したテーマとして扱われていないといったケースもあります。
 ある問題をみて、それをテーマ別に正確に分類するにはかなりの経験と力量が必要です。各塾や出版社においてどのような人物がその任にあたっているのか、それによって、そのデータの信頼度もかなり違ってきますね(これについては、少し知っていることもありますが、他社の情報ですので、ここには書きません)。

弊社と、各塾や出版社の作成している「過去問分析表」の違いがある程度お分かりになったと思います。
多くの受験生は通っている塾や学校別過去問集に載っている「過去問分析表」を参考に志望校対策をおこなっているのでしょうが、本当は、まちがった、あるいは、無駄の多い志望校対策をしないためにも、その内容を吟味する必要があるのです。