9.過去問での得点の目安について

夏休みから志望校の過去問に取り組み始める人が多いと思いますが、その時点でどれくらいできれば、今後の頑張りによって志望校に「合格」できそうかということを、私の経験にもとづいてお話ししましょう。
 次のデータは2007年・第1回の早稲田中学校の入試結果です。これを使ってお話しします。

受験者数 合格者数 平均点 合格者
最低点
国語(60) 算数(60) 理科(40) 社会(40)
959人 245人 38.8/43.7 32.2/45.0 24.6/27.8 18.7/22.3 130点
 得点差 4.9 12.8 3.2 3.6
得点のモデル 42 39 27 21 129点
夏休みでの得点目安 34 23 16 17 90点
最終得点モデルA  38  44  27  21  130点 
最終得点モデルB  45  35  25  25  130点 

 まず、この表のデータについて説明します。上から2行目の各教科の数値は左側が(受験者の平均点)、右側が(合格者の平均点)で、上から3行目の数値は(受験者の平均点)と(合格者の平均点)との差を計算したものです。また、4行目の数値は(受験者の平均点)と(合格者の平均点)との平均を計算し、小数点以下を切り上げた数値です(これを各教科の合格点と考えます)。
 そして、「得点のモデル」の国語と社会の得点を0.8倍、算数と理科の得点を0.6倍(小数点以下を四捨五入)したものが「夏休みでの得点の目安」です。
(夏休みの段階で、国語と社会については合格基準点の80%、算数と理科については60%、4教科の合計では70%程度得点できていれば、合格の可能性は十分あるということです。)
さらに、この段階で合格最低点の半分程度しか得点できていないようでは合格ラインまで学力を伸ばすことは非常にきびしく、受験者の平均点くらいの得点があれば、十分に合格がねらえると言えます。これくらいの目安でよいでしょう。
 また、最終的な得点の目安については、算数が得意で国語が苦手な生徒はモデルA、算数、理科が苦手で、国語、社会が得意な生徒はモデルBのようにお子さんの状況に応じて得点目安を調整してご利用いただければと思います。

 ところで、このコラムのテーマからはずれますが、とても大切なことを書きます。上の表をご覧になってお気づきになりましたか。国語、理科、社会の3教科については(受験生の平均点)と(合格者の平均点)が3点〜5点程度の差であるのに対して、算数は60点満点のテストで13点近く差がついています(100点満点のテストで換算すると、21点もの差になります)。これは何を表すかといいますと、算数のできる子にとって有利な試験だったということです。(参照:コラム『中学受験は算数のできる生徒が断然有利!』
 各学校のホームページを見ますと、(受験生の平均点)や(合格者の平均点)を公表している学校が以前と比べて多くなってきました。それらのデータを読み取って、お子さんに有利な試験問題を出題する学校かどうかを判断することも学校選びをする上でとても重要なことです。お子さんのためにも、ぜひ、そのようなこともお調べください。