4.過去問対策について


 ★ 第一志望校の過去問は過去10年分を 3回繰り返しなさい。(A塾)

 
★ 過去問は11月までやらなくてもいい。(B塾)

 都内最難関校を受験するC君はA塾でもトップレベルのクラスにいました。過去問対策は塾の教師の指示通り夏休みから始めて第一志望校の問題については答を覚えてしまう程、何回も繰り返し解きました。一方で、第二志望校以下の問題は公開模試の成績が良かったため、慢心してしまい、入試までに2,3年分解いただけでした。
  一方、B塾に通っていたD君は塾の教師の言うことを真に受けず、夏休みから第一志望校と第二志望校の算数の過去問については10〜20年分、第三志望校以下の問題については3〜5年分を一通り解き、直前にすべての受験校の問題を新しいものから2年分解き直してから、入試に臨みました。

 C君もD君も私(村松)が実際に関わった生徒です。C君については入試直前2ヶ月のみの指導だったため、第一志望校対策(過去問の解説と入試予想問題の演習、解説)だけをしました。過去問指導については何度もやっている問題のため、解き方を覚えてしまっており、よくできていたのを覚えています。第二志望校以下の過去問については私はまったく指導しませんでした。母親には、学校別問題集に載っている問題くらいは全部しっかりやらせておいたほうがいいと話したのですが・・・。一方、D君は私が1年間関わってきた生徒で、志望校の入試問題傾向が特殊なため、上記のように大量の過去問を解かせました。(2人の受験結果についてはあえて書きません。)

過去問指導とは(私のスタンス)

1.受験校の入試問題の出題形式、傾向を把握させること
 
たとえば、C君やD君の第一志望校は出題傾向がはっきりしているので過去問を多く解かせることは有効ですが、出題傾向がコロコロ変わるような学校については多くの過去問を解かせる必要はありません。したがって、A塾の教師の「過去問を10年分、3回繰り返す」というアドバイスは適切なものだとは思いません。基本的に一回やれば十分で、難問、奇問については解けるようにする必要はありません。
2.問題を解く順番やとばさなくてはならない問題の指摘
 算数、数学については設問数が少なく、1問あたりの配点が高いのが特徴です。したがって、問題の取捨選択が得点に大きく作用します。限られた時間内で、どの問題で得点すれば合格点が取れるのかを教えることが重要です。
3.答案の書き方についての指導
 上位校では、答のみでなく、途中式を書かせる学校が多く見られます。したがって、途中式や、図、表の書き方の指導も行います。 

    《塾での過去問指導について》
 塾ではただ、過去問をやらせ、やったかどうかをチェックし、わからなかった問題を説明することを過去問指導と称していますが、私のやっている過去問指導と大きく異なっていることがお分かりいただけると思います。塾でできることと、塾ではできないことがありますが、受験勉強の最後の仕上げである過去問指導は塾ではできないことです。ですから、上記のB塾のように、過去問を解かせるのを後まで延ばさせたりするのです。

(注)上記の記述は「算数」、「数学」の過去問指導について私見を述べたもので、他の教科に当てはまるものではありません。