コラム18.「〔算数〕答案の書き方について」

中学入試の算数では、途中式を書かせる学校と答のみを要求する学校があります。さらに途中式を書かせる学校であっても、そのスペースが少ししかない学校(明大明治、大妻、普連土学園など)と十分なスペースのある学校(開成、フェリス、鴎友、吉祥女子など)があります。したがって、受験校によって、答案作成方法は異なりますので、志望校が確定した段階でこの点の確認をまずおこないましょう。

計算問題の場合

 弊社では有料で「計算添削指導」をおこなっていますが、FAXで送られてくる生徒の答案を見ると、その大半が下のAのような答案です。
A.これは最も悪い答案で、「ただ、空いているところに計算しただけ」というものです。これではどのような順番で計算したのかということがわからず、検算をする際にも、最初におこなった計算が見つからず、出した答が最初の答と異なっていた場合、また最初から検算をし直すことになります。
B.これが最もきちんとした書き方ですが、途中式を書くのに時間がかかる、答案用紙の解答スペースが少ない場合には書ききれないという難点があります。その際にはCのような書き方をするとよいでしょう。
D.計算問題で途中式を要求しない学校の場合、このように途中の計算は空いているスペースでおこない、途中経過を式の上や下に書きこんでおく方法をお勧めします。こうしておけば、検算をする際に途中の計算結果をチェックできますから、最初の計算結果と違っていれば、その問題から計算し直せばよく、検算を効率よくおこなうことができます。
E.計算問題で途中式を要求する学校であっても、採点基準を公表している学校はとても少ないのが現状ですが、鴎友学園中普連土学園中のように説明会などで具体的に説明してくれる学校もあります。下のE普連土学園中の塾対象説明会での配布資料の中に書かれていたものです。配点6点の計算問題に対して1点刻みで部分点を与えてくれているのがわかります。このような学校の場合には暗算をせずに、途中式をできるだけ丁寧に書き残して置くことが大切です。


 

文章題の場合

 弊社では現在はおこなっていませんが、数年前までは〔算数〕入試予想問題の答案添削指導をおこなっていました。それらの答案をみると、塾でどのように教えられているかということがとてもよくわかりました。
 下の図F鴎友学園中「2012年度 入試対策資料集」から抜粋したものです。これを使って少し説明しましょう。
 まず、「誰にあたるかをはっきりさせる」というコメントが見られるように、線分図や樹形図、表などを書いて説明する際には、それが何(誰)についてのものかということを最初にはっきりと書かなければなりません。@などの記号を使う場合にも同様で、「・・・を@とおくと、」という書き出しです。
 「比の○と□を区別させることがポイント」というコメントも見られますね。
これをしっかり書けない生徒もとても多いのが現状です。この点は四谷大塚『予習シリーズ』にもきちんと書かれていませんし、指導者の教え方の方に多くの問題があると思います。
 このような点を生徒に修正させることはとても骨の折れることです。
その生徒を最初に教える指導者がこれらの重要性をしっかり認識し、生徒にきちんと教えられれば、何の抵抗もなく書けるようになるのですが、・・・。

お子さんは、どうでしょう? 塾でしっかり教えられていますか?
 「塾ではこのような書き方で習った。」というお子さんの反論もあるでしょうか、修正すべき点はできるだけ早い時期に修正させた方がよいと思います。中学、高校で学習する方程式や不等式の文章題、証明問題の書き方などにもあてはまることです。答が合っていればよいのではないのです。