学校公表の「合格最低点」の信頼度について

先日、弊社の資料をご購入いただいた方から、「ある本に『過去問集に出ている学校側が公表している合格最低点は操作されていることもある』と書かれていましたが、どう思われますか。というご質問のメールをいただきました。

これについて、私(村松)の考えを書いてみたいと思います。

実際の合格最低点と異なる点数を公表することがあるか
 随分以前に、中堅下位の私立女子校(2、3校)で首をかしげたくなるような合格最低点を公表している学校がありましたが、最近ではそのような学校は見かけません。

過去問集に出ている合格最低点と学校がHPなどで公表している合格最低点の違いについて
出版社が販売している学校別問題集に書かれている合格最低点と学校が公表している合格最低点との間に数点の違いが見られることはよくあります。これは出版社が各学校から合格最低点を入手してから、その学校で追加合格者を出したため、両者の合格最低点に多少の違いが出ているのだと思われます。このような場合、(追加合格者の得点を含めた)合格最低点の低い方が正確だと考えてよいでしょう。(学校公表の合格最低点のほうが高い場合には、その点数は正規合格者の合格最低点と思われます。)

各学校が合格最低点を上げるための工夫をしているか
 これはしている学校が少なくないと思います。たとえば、記述式の問題で、A、B、Cの3つのことが書かれていて正解(10点)の場合、A(3点)、B(3点)、C(4点)という部分点を設ける場合とAとBができて5点という部分点の場合、Aまで書いた生徒は前者の場合3点、後者の場合0点になります。このように部分点を細かく設定してある学校ほど、合格最低点は高くなるといえます。
 また、解答が記述式の学校でない場合についても、計算問題や一行問題の得点比重を高くすることによって、合格最低点を上げている場合もあります。
 もちろん、このようなことは各学校の自由ですから、何の問題もないのですが、受験生(およびその保護者)の立場からすると、このような情報を出来るだけ公開していただきたいですよね(各問題の配点を公表している学校は少しはありますが、記述問題の部分点を公表している学校はきわめて少ないのが現状です)。